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慢性血栓塞栓性肺高血圧症 :: 医療 Wiki

illness:慢性血栓塞栓性肺高血圧症

ページ内コンテンツ
  • CTEPH 概要
    • 血栓と塞栓
    • 症状
    • 原因
    • 診療科
    • 検査
      • CTEPHと確定するための精密検査
    • 診断
    • 病期 ステージ
    • 合併症
    • 治療法
      • 外科治療
      • カテーテル治療
      • 薬物療法
      • 酸素療法

CTEPH 概要 anchor.png[1]

CTEPHは、chronic thromboembolic pulmonary hypertension 略称で、「シーテフ」と呼ばれています。
CTEPHでは、肺の血管の内側に血のかたまり(血栓)が詰まり、血液が流れにくくなって、肺動脈へかかる圧が上昇する肺高血圧[2]症と呼ばれる状態が続きます。
肺と心臓の血液の流れが悪くなるので、息苦しさや身体のだるさ、胸の痛みなど様々な症状があらわれます。

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血栓と塞栓 anchor.png[3]

何らかの異常によって、血管の内部に血のかたまりができることがあります。これが血栓です。 その血栓が、血管からはがれて血液の流れに乗り、その先の別の血管に詰まってしまうことを塞栓といいます。
通常、血栓は身体の自然の働きによって溶かされるのですが、血栓が何度も繰り返し、詰まったり溶け方が不十分であったりすると、こびりついた血栓が固くはがれにくくなり、器質化と呼ばれる溶けにくい状態になります。

CTEPHの多くは、腕や脚などの太い静脈にできた血栓が、血流に乗って心臓に達し、さらに心臓から肺へ運ばれると考えられています。
この血栓が溶けずに残り、肺の血管の内部を狭くしたり、ふさいだりして、血液を流れにくくします。
肺の血管の血液が流れにくくなると、肺動脈の血圧(肺動脈圧)の上昇、すなわち肺高血圧[2]症につながります。

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症状 anchor.png[4]

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原因 anchor.png[5]

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診療科 anchor.png[6]

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検査 anchor.png[7]

  • 肺機能検査
    呼吸の量や、速さを測定し、肺の働きの状態を調べる。
  • 動脈血ガス分析
    血液中の酸素や二酸化炭素の濃度を測定し、呼吸機能の障害の程度などを調べる。
  • 胸部X線
    肺の状態、肺動脈の拡張や心臓が拡大していないかなどを調べる。
  • 心電図
    特徴的な波形を読み取り、肺高血圧[2]症の進行を調べる。
  • 心エコー
    心臓の形や動き、血液の流れなどをみて、心臓への負担の程度を調べる。
    血液の流れをみて、肺動脈圧を推計する。
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CTEPHと確定するための精密検査 anchor.png[8]

  • 肺換気 血流シンチグラム
    肺の血流障害の程度を調べる。
    肺の換気障害の程度を調べる。
  • MRI
    心臓の機能や形態を調べる。
    肺動脈内の血栓の有無を調べる。
  • CT
    心臓の機能や形態を調べる。
    肺動脈内の血栓の有無を調べる。
  • 右心カテーテル検査
    肺動脈の圧や、心拍出量、肺の血流量、肺血管の抵抗などを調べる。
  • 肺動脈造影
    肺動脈内の血栓のある場所を調べる。
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診断 anchor.png[9]

上記の検査結果から、総合的にCTEPHと確定診断します。

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病期 ステージ anchor.png[10]

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合併症 anchor.png[11]

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anchor.png[12]

  • (一般名:)
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治療法 anchor.png[13]

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外科治療 anchor.png[14]

  • 肺動脈血栓内膜摘除術
    血栓が肺の血管に詰まって肺高血圧[2]症となるため、血栓を取り除く手術を行います。
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カテーテル治療 anchor.png[15]

手術ができない場合は、バルーン肺動脈拡張術(BPA:balloon pulmonary angioplasty)、または経皮経管的肺動脈拡張術(PTPA:percutaneous transluminal pulmonary angioplasty)というカテーテル(中が空洞の細く柔らかい管)治療が行われます。

バルーン肺動脈拡張術の場合、先端に風船のように膨らむバルーンがついた特殊なカテーテルを、頸(くび)や腕、脚などの太い血管から挿入し、血栓のある場所でバルーンで広げて、血液の流れを確保します。

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薬物療法 anchor.png[16]

  • 抗凝固薬
    血液を固まりにくくし、血栓を予防する薬を処方する。
  • 肺血管拡張薬
    肺血管を広げ、血管の圧を下げて、肺と心臓の負担を減らす薬を処方する。
  • 右心不全の治療薬
    尿量を増やして血液量を減らすことで、心臓の負担を軽くする利尿薬や、心臓の収縮力を高めるための強心薬など処方する。
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酸素療法 anchor.png[17]

高血圧[2]症が進行すると、血液の流れが悪くなり、血液中の酸素濃度が低下します。また、血液中の酸素濃度が低下した状態は、CTEPHをさらに悪化させ、息切れや呼吸困難の原因となります。
そのため、自宅で酸素吸入を継続的に行う在宅酸素療法(HOT:home oxygen therapy)を行う場合があります。


Last-modified: 2017-03-03 (金) 20:51:45 (JST) (2613d) by kondo