卵巣にできた良性の腫瘍で、あたかも風船に水が溜まったような腫瘍
卵巣嚢腫の種類は、卵巣の中に何が溜まったかによって分類されます。
卵巣嚢腫は、「silent tumor」と言われ、一般に症状が無いのが特徴です。
ただし、腫瘍が大きくなると、下腹部がでてきて気付くことや、茎捻転*1を起こした時には下腹部に激しい痛みが生じることがあります。
また、腰痛、頻尿、便秘などが起こることもあります。
ストレスによるホルモンバランスの崩れや、家系や体質、血液の循環の低下、免疫力の低下などが考えられていますが、確かな原因は不明です。
産科婦人科
問診、触診・内診と超音波検査が行われ、卵巣腫瘍の有無を診断します。
また、これにより良・悪性の診断もある程度可能です。
超音波検査により腫瘍が嚢胞性(ふくろ状)の場合の多くは良性腫瘍ですが、充実性部分(かたまりの部分)と嚢胞性部分が混在する場合や全体が充実性の場合などでは悪性腫瘍や境界悪性腫瘍を疑います。
さらに、詳しく調べる必要があると判断された場合、MRI検査[9]や腫瘍マーカー[10]の測定が行われます。これらの結果から総合的に良性腫瘍なのか悪性腫瘍や境界悪性腫瘍なのかを判断します。
しかし、その精度には限界があり、最終的には手術で摘出した腫瘍の病理組織検査によって診断が確定します。
卵巣嚢腫の治療は「手術」が基本となり、内服薬による治療というものはありません。
卵巣嚢腫が見つかっても、良性で症状が無い場合は治療をしないこともあります。その場合、定期検診にて腫瘍が大きくなったかどうか経過観察をします。
一過性の卵巣腫大である機能性嚢胞や黄体嚢胞は、嚢腫が吸収されて、消えてしまう場合もあります。
卵巣の正常な組織を残し、腫瘍のみを摘出する方法です。卵巣嚢腫摘出術は、悪性の可能性がないものを適応とします。
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