腎臓の上部にある副腎の髄質と呼ばれる中身の部分から分泌されるホルモンです。
ドーパミン、ノルアドレナリン(ノルエビネフリン)、アドレナリン(エビネフリン)の3種類があり、総称してカテコールアミンといいます。
緊張、興奮、恐怖、驚き、不安などの精神的ストレスや筋肉の緊張、運動、苦痛、暑さ寒さなどの身体的ストレスが加わると、脳の中心部の間脳がそれを受け止め、交感神経が緊張します。
交感神経の緊張を受けて副腎髄質から分泌されたドーパミンがノルアドレナリン、アドレナリンへとつくりかえられていき、心拍を増加させたり、呼吸を速めたり、血圧を上昇させたり、血液中の糖分を増やしたり、発汗を促したりして、心身にかかるストレスに対処します。
ドーパミンは、他の動物に比べて人間だけに多く分泌され、脳が覚醒され快楽を生み出すホルモンです。人間の創造力は、このドーパミンの分泌により維持されています。ドーパミンの分泌異常は、統合失調症[3]を引き起こします。
ノルアドレナリンは「怒りのホルモン」といわれ、激しく怒ると分泌が増加します。これに対してアドレナリンは「恐怖のホルモン」といわれ、驚いて恐怖を感じたときに多く分泌されます。どちらも人間を覚醒させ活動的にする作用があり、意志や意欲の根源となります。ノルアドレナリンの分泌が減少すると鬱状態となり、逆に過剰に分泌されると躁状態となります。
褐色細胞腫[7]や神経芽細胞腫[8]などの腫瘍ができるとカテコールアミンの分泌が増えるため、それらの腫瘍の診断や治療効果の判定のために測定します。また、狭心症[9]や心筋梗塞[10]、心不全の診断、それにストレスや交感神経が関係している病気[11]を調べるときにも行われます。
尿を調べる検査と血液を採取して調べる検査があります。尿は塩酸を入れた容器にとって低温保存し、1日分をまとめて、その中のカテコールアミンを測定します。ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンについても同様に調べます。
運動や興奮はカテコールアミンの分泌が高まるので、採血は朝の空腹時に1時間の安静後に行います。
高値の場合に考えられるのは褐色細胞腫[7]、乳幼児では神経芽細胞腫[8]です。褐色細胞腫[7]の場合には、副腎にできたものはアドレナリンが高く、それ以外に発生したものはノルアドレナリンが高くなります。
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すごいわかりやすいです!
ありがとうございます
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