陸酔い 概要
下船病とは、船から降りたあとも船に乗っている時のような揺れを感じてしまう現象です。
乗り物に乗っている時に感じる気持ちの悪さを「乗り物酔い」と言いますが、乗り物から降りたのに揺れを感じてしまう状態が「下船病」です。
症状
下船病の症状は、乗り物酔いとよく似ていて、吐き気やめまいなど様々です。
症状はすぐに治まる場合もありますが、数年間続く場合もあり個人差があります。
- 体が揺れているように感じる
- 頭が痛い
- めまいがする
- 吐き気がする
- 食欲がなくなる
- パソコンや読書が苦痛になる
原因
原因は不明ですが、平衡感覚と視覚情報のズレが影響しているのではないかと考えられています。
乗り物に乗っているときは、目で見えている景色が揺れていて体も揺れています。乗り物から降りると、目で見えている景色は揺れず体も揺れていません。
正常であれば、このように目で見えている景色(視覚情報)と体の揺れ(平衡感覚)は一致します。しかし、これが一致しないときに下船病の症状が現れます。
視覚情報と平衡感覚が一致しない理由は、体が揺れに対応しようとしていた過去の記憶が脳に伝わってしまうことにあります。
平衡感覚は耳の内部にある三半規管で感知していますが、乗り物に乗ることなどでいつもと違う刺激が三半規管に加わると、平衡感覚が狂い自律神経も乱れていきます。
- 下船病の発症を誘発する恐れがあるもの
車、船、電車、地震、高速エレベーター、遊園地のアトラクション
- 再発
下船病の再発を防ぐためには、下船病の原因になってしまったと考えられる乗り物をできるだけ避けることが重要です。
下船病が再発してしまうと、1回目の時よりも重症化してしまうことがあります。
診療科
治療法
効果的とされる薬や治療法がありません。
- ストレスの軽減
ストレッチなどで軽く体を動かしたり、音楽を聞いてリラックスしたりすることで、自律神経も整い下船病の症状が和らぐ可能性があります。