トロピカミド(Tropicamide) フェニレフリン塩酸塩(Phenylephrine hydrochloride) [1]
検査用散瞳点眼剤
副交感神経支配の筋肉に作用し目の緊張を緩和させたり、交換神経支配の筋肉に作用し収縮させることによって、散瞳させたり、ピント調節を司る筋肉を休ませたりします。
通常、虹彩炎などの目の中の炎症の治療や、ピント調節の改善に用いられます。また、眼底検査や屈折検査などにも用いられます。
- 散瞳
通常、1回1~2滴を点眼するか、または1回1滴を3~5分おきに2回点眼します。
- 調節麻痺
通常、1回1滴を3~5分おきに2~3回点眼します。
いずれも、症状により適宜増減されます。必ず指示された使用方法に従ってください。
- 小児の場合、特に医師の指示を守って使用してください。まず手をせっけんと流水でよく洗います。
- 下まぶたを下にひき、容器の先がまぶたの縁やまつげに触れないように点眼します。
- 点眼後はまぶたを閉じ、1~5分間目がしらを指先でおさえてください。
- あふれた液は、清潔なガーゼやティッシュで拭き取ってください。
- 他の点眼液も使う場合は、5分以上間隔をあけてください。
- 点眼し忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を点眼してください。ただし、次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼してください。
- 2回分を一度に点眼してはいけません。
- 誤って多く点眼した場合は、医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で点眼するのを止めないでください。
生活上の注意 [4]
点眼後、まぶしく感じたり、物がぼやけて見えることがありますので、症状が回復するまでは、車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないでください。
まぶしく感じるときは、必要に応じてサングラスを着用してください。
点眼して眼底検査などを行ったあとも作用が残ることがありますが、検査の翌日になっても、ひとみが普段より大きい(左右のひとみの大きさがちがう)、目のかすみがよくならない、普段よりまぶしい、頭や目が痛む(風邪のように原因のわかっている場合を除く)などの症状がある場合は、直ちに検査の担当者に連絡するか、眼科医の診察を受けてください。
副作用として、眼瞼炎(まぶたのただれ・発赤・腫れ)、眼瞼皮膚炎、眼のかゆみ、発疹、じんま疹、結膜炎(結膜充血・腫れ、めやに)、角膜上皮障害(眼痛、見えにくい、眼の異物感)、眼圧上昇(眼痛、見えにくい、頭痛)、口渇、吐き気・嘔吐、顔面潮紅(顔が赤くなる)、頻脈、血圧上昇、頭痛などが報告されています。
- ショック、アナフィラキシー様症状
紅斑、呼吸困難、まぶたの腫れ