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ベルケイド注射用 :: 医療 Wiki

illness:ベルケイド注射用

ページ内コンテンツ
  • 注射用ボルテゾミブ
    • 作用と効果
    • 用法・用量
    • 生活上の注意
    • 副作用
      • 重大な副作用
      • その他の副作用
    • ジェネリック医薬品

注射用ボルテゾミブ anchor.png[1]

抗悪性腫瘍剤(プロテアソーム阻害剤)

  • ベルケイド注射用 (製薬会社:製造販売元 ヤンセンファーマ株式会社/)
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作用と効果 anchor.png[2]

多発性骨髄腫[3]
マントル細胞リンパ腫
原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫
全身性ALアミロイドーシス

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用法・用量 anchor.png[4]

  • 多発性骨髄腫[3]
    通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を以下のA法又はB法で静脈内投与又は皮下投与する。本剤は最低72時間空けて投与すること。
    • A法
      他の抗悪性腫瘍剤との併用において、週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、2又は8サイクルまで投与を繰り返す。3又は9サイクル以降は、週1回、2週間(1、8日目)投与し、13日間休薬(9~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、18サイクルまで投与を繰り返す。週1回投与への移行時期は併用する抗悪性腫瘍剤を考慮して選択すること。
    • B法(再発又は難治性の場合に限る)
      週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。
      8サイクルを超えて継続投与する場合には上記の用法・用量で投与を継続するか、又は維持療法として週1回、4週間(1、8、15、22日目)投与した後、13日間休薬(23~35日目)する。この5週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。
  • マントル細胞リンパ腫
    他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、4、8、11日目に静脈内投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、6サイクルまで(6サイクル目に初めて奏効が認められた場合は8サイクルまで)投与を繰り返す。本剤は最低72時間空けて投与すること。なお、静脈内投与が困難な場合には、皮下投与することもできる。
  • 原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫
    通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、4、8、11日目に静脈内投与又は皮下投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤は最低72時間空けて投与すること。
  • 全身性ALアミロイドーシス
    他の薬剤との併用において、通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、8、15、22日目に皮下投与する。28日間を1サイクルとし、6サイクルまで投与を繰り返す。注射部位反応が発現した場合には、静脈内投与することもできる。
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生活上の注意 anchor.png[5]

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副作用 anchor.png[6]

主な副作用は、リンパ球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血[7]、食欲不振、下痢、発疹、便秘、悪心、LDH増加、CRP増加、発熱、体重減少、末梢性ニューロパチー、低ナトリウム血症、Al-P増加、倦怠感、嘔吐、肝機能異常、高血糖[8]、高カリウム血症

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重大な副作用 anchor.png[9]

  • 肺障害
    間質性肺炎[10]、胸水、急性肺水腫、急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、胸水、咳、及び発熱等の自覚症状や、胸部聴診所見、呼吸数等での異常の有無を慎重に観察すること。また、必要に応じて動脈血酸素飽和度や胸部CT等の検査を適切に実施し、慎重に経過を観察すること。肺障害と診断された場合には、適切な処置を行うこと。
  • 心障害
    うっ血性心不全、心嚢液貯留、心肺停止、心停止、心原性ショック(いずれも頻度不明)があらわれることがある。また、投与前の左室駆出率に異常の無い患者においても左室駆出率低下が報告されている。
  • 末梢神経障害
    末梢性ニューロパチー、感覚減退、末梢性感覚ニューロパチー、神経障害性疼痛[11]、末梢性運動ニューロパチー、錯感覚、灼熱感があらわれることがあり、重症の感覚性ニューロパチーも報告されている。
  • 骨髄抑制
    血小板減少、白血球減少、貧血[7]、好中球減少、リンパ球減少、発熱性好中球減少症、汎血球減少があらわれることがある。
    骨髄機能が抑制された結果、感染症(敗血症[12]性ショック等)があらわれることがある。
  • イレウス
    イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、食欲不振、嘔吐、便秘、腹部膨満感等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
  • 肝機能障害
    AST(GOT)の増加、ALT(GPT)の増加、γ-GTP[13]の増加、Al-Pの増加及び血中ビリルビンの増加等を伴う肝機能障害(B型肝炎[14]ウイルスの再活性化によるものを含む)があらわれることがある。
  • 低血圧
    低血圧、起立性低血圧があらわれることがある。
  • 腫瘍崩壊症候群
    腫瘍量の急激な減少に伴い、腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome)があらわれることがある。
    予防措置として、高尿酸血症[15]治療剤の投与及び適切な水分補給等を考慮すること。
    急激に腫瘍量が減少した患者においては血清中電解質[16]濃度及び腎機能検査を行う。
  • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
  • 発熱
    本剤の投与日から翌日にかけて高頻度にGrade 1〜2の薬剤性の発熱があらわれることがある。また発熱が持続する場合や呼吸器症状を伴う場合には、肺障害の可能性について注意すること。
  • 可逆性後白質脳症症候群
    痙攣、血圧上昇、頭痛、意識障害、錯乱、視覚障害等があらわれることがある。
  • 進行性多巣性白質脳症(PML)
    意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等
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その他の副作用 anchor.png[17]

副作用10%以上5~10%未満5%未満頻度不明
血液及びリンパ系障害--出血、白血球数[18]増加、単球数増加、好中球数増加-
肝臓-肝機能異常肝障害-
腎臓腎機能障害-排尿障害(尿閉、神経因性膀胱等)、蛋白尿、β2ミクログロブリン増加、尿中血陽性、尿沈渣[19]異常-
精神神経系--不眠症、うつ病[20]、不安、味覚異常、頭痛、浮動性めまい、神経痛、失神、体位性めまい、傾眠、嗅覚錯誤、嗜眠痙攣
--結膜炎、眼部腫脹、霧視、ドライアイ、角膜びらん、眼瞼出血、後天性涙腺炎-
循環器 心臓--期外収縮、頻脈、心電図QT延長、動悸、不整脈[21]、心房細動、徐脈、高血圧[22]心房粗動
呼吸器--上気道の炎症、咳嗽、呼吸困難、咽喉頭疼痛、鼻出血、咽頭不快感、鼻漏、無気肺、胸膜炎、気胸[23]高血圧[22]症、喀血
消化器下痢、便秘、悪心嘔吐、腹痛口内炎、腹部膨満、胃炎、消化不良、胃腸出血、腸炎、胃食道逆流、歯肉炎、齲歯、歯周炎、口唇炎、耳下腺腫大、過敏性腸症候群、鼓腸、おくび嚥下障害、舌潰瘍、レッチング
皮膚・皮下組織系発疹-紅斑、そう痒症、多形紅斑、蕁麻疹、紫斑、脱毛症、薬疹、多汗症[24]、紅色汗疹、丘疹、顔面腫脹、水疱性皮膚炎、点状出血、皮膚出血好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群)
免疫系--過敏症-
代謝及び栄養食欲不振血糖[8]、低アルブミン血症アミラーゼ[25]血症、高尿酸血症[15]、脱水、低血糖[8]症、高コレステロール血症、体重減少-
電解質[16]-低ナトリウム血症、高カリウム血症、低カリウム血症高カルシウム血症、高ナトリウム血症-
筋骨格系及び結合組織障害-筋骨格痛筋力低下、筋痛、骨痛、筋骨格硬直、関節炎、筋痙縮-
全身倦怠感浮腫疲労、胸痛、疼痛、顔面浮腫、悪寒、無力症、口渇-
感染症帯状疱疹[26]、感染肺炎[27]鼻咽頭炎、単純ヘルペス、敗血症[12]、感染性腸炎、気管支肺炎[27]、毛包炎、口腔カンジダ症、膀胱炎、麦粒腫、白癬感染、蜂巣炎、中耳炎、外耳炎-
その他LDH増加、CRP増加血中クレアチニン[28]増加腫瘍熱、注射部位反応、総蛋白減少、PO2低下、PO2上昇、血中尿酸[29]減少、血中クレアチニン[28]減少、総蛋白増加、血中重炭酸塩減少、血中重炭酸塩増加、ほてり、潮紅、末梢冷感、静脈炎-

Last-modified: 2022-03-19 (土) 16:27:03 (JST) (763d) by kondo