ヘモグロビンは赤血球にたくさん積み込まれている成分で、肺からとりこんだ酸素を全身へ配る働きをしています。血色素といわれ血液の赤い色のもとになっています。
ヘモグロビンはヘムという色素とグロビンというタンパク質からできていますが、ヘムの重要な構成成分が鉄です。 つまり、酵素は鉄と結びついて運ばれていますから鉄分が不足するとヘモグロビンができなくなり、酸素の運搬が不足することになります。
貧血[3]には、赤血球の数が減ると同時に1個の赤血球に含まれるヘモグロビンも減る小球性低色素性貧血[3]と、1個の赤血球に含まれるヘモグロビンの量は同じで、赤血球の数が減る正球性貧血[3](正色素性貧血[3])とがあります。赤血球とヘモグロビンの量とを比較することによって、いずれかの判別ができます。
血液を採取して、自動血球計数器にかけると、赤血球などといっしょに測定されます。
食事などの制限はありません。
検査のときにいっしょに算出されるMCH(平均赤血球ヘモグロビン量)[7]の値と比較検討することで貧血[3]の種類が推測できます。
ヘモグロビン量と同時にMCHも低ければ小救性色素貧血[3](鉄欠乏性貧血[3])、MCHが正常であれば正球性(正色素性)貧血[3](再生不良性貧血[8]、溶血性貧血[3]、慢性出血性貧血[3]など)が考えられます。
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