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プログラフカプセル :: 医療 Wiki

illness:プログラフカプセル

ページ内コンテンツ
  • タクロリムス水和物 (Tacrolimus hydrate)
    • 作用と効果
    • 用法・用量
    • 副作用
      • 重大な副作用
      • その他の副作用

タクロリムス水和物 (Tacrolimus hydrate) anchor.png[1]

免疫抑制剤[2]

  • プログラフカプセル (製薬会社:アステラス製薬株式会社)
  • プログラフ顆粒[3] (製薬会社:アステラス製薬株式会社)
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作用と効果 anchor.png[4]

  • 下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
    腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
  • 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
  • 重症筋無力症[5]
  • 関節リウマチ[6](既存治療で効果不十分な場合に限る)
  • ループス腎炎(ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用により困難な場合)
  • 難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎[7](中等症~重症に限る)
  • 多発性筋炎・皮膚筋炎[8]に合併する間質性肺炎[9]
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用法・用量 anchor.png[10]

  • 腎移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する。
  • 肝移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量し、維持量は1日量0.10mg/kgを標準とするが、症状に応じて適宜増減する。
  • 心移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。また、拒絶反応発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.075~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。
  • 肺移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。
  • 膵移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。
  • 小腸移植の場合
    通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。
  • 骨髄移植の場合
    通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与する。移植初期にはタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する。また、移植片対宿主病発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節すること。特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うことが望ましい。なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、副作用が発現しやすくなるので注意すること。

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副作用 anchor.png[11]

主な副作用として、血圧上昇、振戦(手足の震え)、下痢、発熱、嘔吐、頭痛などが報告されています。

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重大な副作用 anchor.png[12]

  • 急性腎不全、ネフローゼ症候群[13]
    尿量が減る、全身のむくみ、のどの渇き
  • 心不全、不整脈[14]心筋梗塞[15]狭心症[16]、心膜液貯留、心筋障害
    動悸、全身のむくみ、胸痛
  • 可逆性後白質脳症症候群、高血圧[17]性脳症等の中枢神経系障害
    全身痙攣、意識障害、錯乱、言語障害、視覚障害、麻痺等の症状があらわれることがある。
  • 脳血管障害
    脳梗塞、脳出血等の脳血管障害
  • 血栓性微小血管障害
    溶血性尿毒症症候群[18]血栓性血小板減少性紫斑病[19] 等の血栓性微小血管障害があらわれることがある。
    出血傾向、疲れやすい、むくみ
  • 汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血[20]、赤芽球癆
  • イレウス
  • 皮膚粘膜眼症候群
    発熱、紅斑、水疱・びらん
  • 呼吸困難
    急性呼吸窮迫症候群があらわれることがある。重症筋無力症[5]ではクリーゼを起こすことがある。
    息苦しい
  • 間質性肺炎[9]
    関節リウマチ[6]患者では、間質性肺炎[9]があらわれることがある。
    発熱、咳嗽、呼吸困難等
  • 感染症
    細菌性、ウイルス性、真菌性あるいは原虫性感染症があらわれ増悪することがある。
    B型肝炎[21]ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎[22]の悪化があらわれることがある。
    発熱、全身倦怠感、かぜのような症状
  • 進行性多巣性白質脳症(PML)
    意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害 等の症状があらわれることがある。
  • BKウイルス腎症
  • リンパ腫等の悪性腫瘍
  • 膵炎
    激しい上腹部痛、発熱、吐き気
  • 糖尿病[23]、高血糖[24]
    口渇、多飲・多尿、疲れやすい
  • 肝機能障害、黄疸
    AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP[25]、Al-P、LDHの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
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その他の副作用 anchor.png[26]

副作用5%以上1~5%未満1%未満頻度不明
血液及びリンパ系障害好中球減少貧血[20]、血小板増多、血小板減少、白血球増多、白血球減少リンパ球減少-
代謝及び栄養高カリウム血症、高尿酸血症[27]、低マグネシウム血症、CK(CPK)上昇アシドーシス、高コレステロール血症、高リン酸血症、低リン酸血症、高クロール血症、高カルシウム血症、低カルシウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高トリグリセリド血症、尿糖[28]-
肝臓AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP[25]上昇-
腎臓BUN上昇、クレアチニン[29]上昇、クレアチニン[29]クリアランス低下、尿蛋白尿量減少、血尿、多尿頻尿、残尿感-
膵臓-アミラーゼ[30]上昇
精神神経系振戦、運動失調注)、幻覚しびれ、不眠、失見当識、せん妄、不安、頭痛、感覚異常めまい、眼振、外転神経麻痺、四肢硬直、傾眠、意識混濁、うつ病[31]、興奮-
循環器 心臓・血管血圧上昇浮腫、頻脈、動悸、心電図異常、血圧低下徐脈-
呼吸器
消化器胸やけ、消化管出血腸管運動障害、食欲不振、下痢、腹痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎、口内炎、悪心、嘔吐、腹部膨満感下血-
皮膚・皮下組織系-発疹、紅斑、そう痒、脱毛-
下垂体[32]・副腎皮質系
筋骨格系及び結合組織障害
その他疼痛、発赤、眼痛、多汗、口渇、冷感、胸痛胸水、腹水、喘息、発熱、全身倦怠感、体重減少、ほてり、月経過多咽喉頭異和感、筋肉痛、関節痛、味覚異常-

Last-modified: 2024-03-25 (月) 12:31:31 (JST) (30d) by kondo