プロクロルペラジンマレイン酸塩(Prochlorperazine maleate)
精神神経用剤
- ノバミン錠 (製薬会社:塩野義製薬株式会社)
作用と効果
脳内の神経伝達物質(主にドパミン)の受容体を遮断し、幻覚や妄想、概念の統合障害、躁状態、強い不安感や緊張感などの精神状態を安定させる作用および悪心・嘔吐を改善させる作用があります。通常、統合失調症、術前術後の悪心・嘔吐の治療に用いられます。
副作用
主な副作用として、鼻閉、パーキンソン症候群〔手指振戦(手の震え)、筋強剛(筋肉のこわばり)〕、口渇、便秘、倦怠感、過敏症状、光線過敏症などが報告されています。
重大な副作用
- 悪性症候群(Syndrome malin)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、発熱
白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。 - 突然死
血圧降下、心電図異常(QT間隔の延長、T波の平低化や逆転、二峰性T波ないしU波の出現 等)に続く突然死が報告されている。
めまい、気が遠くなる、脱力感 - 再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少
動悸や息切れ、発熱、歯ぐきの出血 - 麻痺性イレウス
腸管麻痺を来し、麻痺性イレウスに移行することがある。
食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、お腹がはる、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞、激しい腹痛 - 遅発性ジスキネジア
舌を動かしたり出し入れしたりする、絶えず噛むような口の動き - 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。 - 眼障害
長期又は大量投与により、角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着があらわれることがある。 - SLE様症状
- 肺塞栓症、深部静脈血栓症
息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫 等
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初版日時: 2012-08-30 (木) 19:02:12
最終更新: 2019-06-02 (日) 17:16:15 (JST) (1787d) by kondo
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