1歳未満に発症し、全身強直間代発作や半身性間代発作を繰り返し起こします。
発熱誘発痙攣、痙攣重積*1を伴いやすく、薬物治療に抵抗性があるという特徴があります。
1歳を過ぎると発達遅滞や運動失調が現れます。ミオクロニー発作や欠神発作を伴うこともあります。
てんかん[2]性脳症の1つ。
- てんかん[2]発作
全身あるいは半身の痙攣を繰り返します。痙攣は発熱や入浴などの体温上昇で引き起こされやすく、無熱性に誘因なしで起こることもあります。
5分経っても痙攣が止まらない痙攣重積に至ることも多く、救急病院で抗けいれん剤の注射を要することがしばしばあります。
半身けいれんは発作によって左右が一定しないことがあります。1-3歳頃からは数秒間ぼんやりしたり体の力が緩む欠神発作や、覚醒中に一瞬四肢がぴくつくミオクロニー発作が現れる場合があります。縞模様や点滅する光を見ることで欠神発作、ミオクロニー発作が誘発されたり、これらの発作から全身痙攣へと移行する場合があります。
- 精神運動発達遅滞
1歳まではほぼ正常発達を示すことが多いですが、1歳以後に発達が伸び悩み、学童期には重度から境界域まで様々な知的障害を有することが多いです。
痙攣重積などをきっかけに脳症を起こしてしまう稀な場合を除くと、できたことができなくなってしまう退行は一般にありません。
- 運動機能
歩行できるようになることが遅れることがあり、歩行可能になってもふらつきが持続することが多く、成人期以降に歩行障害が悪化することがあります。手先はあまり器用ではないことが多いです。
- 行動特性
多動、衝動性、集中力不足などの広汎性発達障害の症状を伴うことがあります。これらの症状の一部は抗てんかん[2]薬の副作用として現れる場合もあります。
SCN1A遺伝子のヘテロ変異を75%に、微小欠失を数%に認められます。
SCN1B、SCN2A、GABRG2遺伝子変異の報告も希にあります。
- ディアコミットドライシロップ分包(一般名:スチリペントール)
- トピナ細粒(一般名:トピラマート)
てんかん[2]の治療薬を使用します。バルプロ酸、臭化物、クロバザム、スチリペントール、トピラマートなどから2-3種類組み合せて使用することが多いです。
ケトン食や修正アトキンス食などの低糖質、高脂質食が有効な場合があります。