アミトリプチリン塩酸塩(Amitriptyline hydrochloride) [1]
三環系抗うつ剤
- トリプタノール錠 (製薬会社:製造販売元 日医工株式会社)
[2]
脳内の伝達物質(ノルアドレナリン、セロトニン)の再取り込みを抑制し、抗うつ作用を示し、また、夜間の尿の回数を減らす作用もあります。
通常、高用量では精神科領域におけるうつ病[4]・うつ状態の治療、低用量では夜尿症の治療に用いられます。
- うつ病[4]・うつ状態
アミトリプチリン塩酸塩として、通常、成人1日30~75mgを初期用量とし、1日150mgまで漸増し、分割経口投与する。まれに300mgまで増量することもある。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
- 夜尿症
アミトリプチリン塩酸塩として、1日10~30mgを就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
- 末梢性神経障害性疼痛[5]
アミトリプチリン塩酸塩として、通常、成人1日10mgを初期用量とし、その後、年齢、症状により適宜増減するが、1日150mgを超えないこと。
いずれの場合も、年齢・症状により適宜減量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は、飲み忘れた分は飲まないで1回分を飛ばし、次に飲む時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
主な副作用として、口渇、眠気、振戦などのパーキンソン症状、眩暈などが報告されています。
重大な副作用 [8]
- 悪性症候群(Syndrome malin)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗 等
急激な発熱、筋肉のこわばり、手足の震え
- 本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
- セロトニン症候群
不安、焦燥、せん妄、興奮、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクロヌス、反射亢進、下痢等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがある。
- 心筋梗塞[9]
急激な前胸部の圧迫感、狭心痛、発汗
- 幻覚、せん妄、精神錯乱、痙攣
現実に存在しない物が見えたり、ない音が聞こえる、錯覚や幻覚を伴う軽い意識障害、集中力の低下
- 顔・舌部の浮腫
顔・舌のむくみ
- 無顆粒球症、骨髄抑制
重篤な血液障害があらわれることがある。
- 麻痺性イレウス
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある。
- 利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群があらわれることがある。
副作用 | 5%以上 | 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
血液及びリンパ系障害 | - | - | - | 白血球減少 |
肝臓 | - | - | 黄疸 | 肝機能障害、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇 |
泌尿器 | - | 排尿困難 | - | 尿閉 |
精神神経系 | 眠気 | 振戦等のパーキンソン症状、運動失調、四肢の知覚異常、焦燥 | 構音障害 | 不眠、不安、口周部等の不随意運動(長期投与時) |
循環器 心臓 | - | 血圧低下、頻脈 | - | 血圧上昇、動悸、不整脈[11]、心発作、心ブロック |
消化器 | 口渇 | 悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、便秘 | 味覚異常 | - |
過敏症 | - | 発疹 | 蕁麻疹 | - |
その他 | - | ふらつき、頭痛、眩暈、倦怠感、発汗、視調節障害 | 眼内圧亢進 | 体重増加 |
投稿一覧
こんにちは。
はじめて投稿します。
今までは、同じ三環系抗鬱剤のアモキサンやノリトレンを使った治療を受けていたのですが、トリプタノールに変わってから、断然よくなりました。確かに、使い始めの数日は眠気に悩まされましたが、それを過ぎたころから、俄然、力を発揮してくれました。
お気軽に投稿してください。一言でもどうぞ。病気の治療、薬の副作用のことなど。