シェーグレン症候群は唾液腺や涙腺などの外分泌線が破壊され、漸進的な乾燥症状を引き起こす、自己免疫疾患です。また、全身性の臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患でもあります。
シェーグレん症候群の主症状の一つは唾液分泌低下による口腔乾燥ですが、口の渇きよりも味覚異常、あるいは口内炎が表面化することもあります。
ドライアイ、ドライマウスの症状があります。
膠原病科
診断には厚生労働省シェーグレン症候群改訂診断基準(1999年)を用いています。以下4項目中2項目の検査において満たせばシェーグレン症候群と診断されます。
原因から治す根本治療は困難になっていますが、乾燥症状がすでにある場合は症状を軽減する治療や進行を止める治療が主体になります。
経過については、10~20年経ても症状に変化のない患者さんが約半数です。残りの約半数の患者さんには何らかの検査値の異常や全身性の病変が発症する可能性があります。
その中には白血球減少、高γグロブリン血症や皮膚の発疹、間質性肺炎、末梢神経症、肝病変、腎病変などがあります。まれにリンパ腫を発症する患者さんもいます。