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サリドマイド (Thalidomide)
抗多発性骨髄腫剤
- サレドカプセル (製薬会社:製造販売元 藤本製薬株式会社)
作用と効果
骨髄腫細胞などの腫瘍細胞に対し、アポトーシス(細胞の自然死)を誘導します。また、血管新生を抑えたり、免疫反応を高めることにより、腫瘍細胞の増殖を抑えます。
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫
- らい性結節性紅斑
- クロウ・深瀬(POEMS)症候群
用法・用量
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫
通常、成人にはサリドマイドとして1日1回100mgを就寝前に経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日400mgを超えないこと。
- らい性結節性紅斑
通常、本剤を1日1回就寝前に経口投与する。用量は、成人にはサリドマイドとして50~100mgより投与を開始し、症状が緩和するまで必要に応じて漸増する。ただし、1日400mgを超えないこと。症状の改善に伴い漸減し、より低い維持用量で症状をコントロールする。
- クロウ・深瀬(POEMS)症候群
通常、成人にはサリドマイドとして1回100mgを隔日投与から開始し、1週間以上の間隔をあけて1日1回200mgまで漸増する。なお、いずれも就寝前に経口投与することとし、患者の状態により適宜増減するが、1日300mgを超えないこと。
副作用
主な副作用として、便秘、眠気、口内乾燥、しびれ、発疹・皮疹などが報告されています。また、骨髄機能抑制も報告されており、高熱、寒気、のどの痛みなどがあらわれる場合があります。
重大な副作用
- 催奇形性(サリドマイド胎芽病)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。 - 深部静脈血栓症・肺塞栓症
急激な片側下肢(まれに上肢)の腫れ・痛み・しびれ、胸痛、発熱 - 脳梗塞
突然認める片側の手足や顔の麻痺、しびれ、意識障害 - 末梢神経障害
不可逆性の末梢神経障害があらわれることがある。手足のしびれ、うずき、痛み、灼熱感等の症状が起こることがある。
骨髄機能抑制
好中球減少、白血球減少、赤血球減少(貧血)、血小板減少等があらわれることがある。 - 感染症
咳、痰、息切れ、からだがだるい、発熱、嘔吐 - 間質性肺炎
発熱、から咳、呼吸困難 - 消化管穿孔、腸閉塞、イレウス
下血・吐血、腹痛、嘔気・嘔吐 - 虚血性心疾患、冠攣縮
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(TEN)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が起こることがある。 - 嗜眠状態、傾眠、鎮静
- 痙攣
間代性痙攣、緊張性痙攣等の発作があらわれることがある。 - 起立性低血圧
めまい等の症状が起こることがある。 - 心不全・不整脈不整脈
心停止、洞停止、失神、徐脈(洞性徐脈)等の不整脈、心不全(うっ血性心不全)等があらわれることがある。
息切れ・むくみ、動悸、胸部不快感 - 甲状腺機能低下症
- 腫瘍崩壊症候群
- 肝機能障害
AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
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初版日時: 2011-12-06 (火) 16:15:38
最終更新: 2021-11-17 (水) 12:40:19 (JST) (862d) by kondo
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