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クッシング病 :: 医療 Wiki

illness:クッシング病

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  • 下垂体性ACTH分泌亢進症 概要
    • 症状
    • 原因
    • 診療科
    • 合併症
    • 治療法

下垂体[1]性ACTH分泌亢進症 概要 anchor.png[2]

コルチゾールという副腎皮質ステロイド[3]ホルモンが過剰に分泌され、満月様顔貌や中心性肥満など特徴的な症状を示す病気[4]クッシング症候群[5]といいます。

コルチゾールは生きて行くのに不可欠なステロイドホルモンで、下垂体[1]から出てくる副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)というホルモンによって促進されます。ACTHは、さらに上位の脳にある視床下部[6]から分泌されるCRHというホルモンの調節を受けています。

この視床下部CRH-下垂体ACTH-副腎コルチゾール系の中で、結果的に副腎のコルチゾールが過剰に産生・分泌され特徴的な症状を示す状態をクッシング症候群[5]といいます。

クッシング症候群[5]の中にもいくつか原因があります。ACTHが過剰に分泌され、その結果コルチゾールが増える状態をACTH依存性クッシング症候群[5]といいます。
さらにこの中で下垂体[1]に原因がありACTHを過剰に出す病気[4]クッシング病下垂体[1]以外からACTHが過剰に分泌される病気[4]を異所性ACTH症候群といいます。
一方、副腎が原因でコルチゾールを過剰に分泌する状態をACTH非依存性クッシング症候群[5]または副腎性クッシング症候群[5]といいます。

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症状 anchor.png[7]

糖質ステロイドホルモンのコルチゾールが過剰に分泌されるので、長期にわたると前腕や下肢の皮膚が薄くなり、皮下の毛細血管が透けて見えてピンクのまだら模様になります。
やがてお腹周りが太いわりに大腿部が細くなってきます。さらにぶつけた自覚がなくとも皮下出血しやすくなり、顔もむくんだ赤ら顔になります。
さらには多毛、にきび、腹部や臀部に赤い筋ができます。子供で発症すると背が伸びなくなります。

うつ傾向もでてきます。副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が多くなると、皮膚のこすれるところや関節部の皮膚が黒っぽくなります。病気[4]が進行すると感染に弱くなり、敗血症[8]で亡くなることがあります。

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原因 anchor.png[9]

クッシング病は、下垂体[1]に副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を産生する腺腫ができてACTHの過剰分泌を生じることが原因と考えられています。
何故、ACTHを産生する下垂体腺腫[10]ができるかについては分っていません。

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診療科 anchor.png[11]

内分泌科
下垂体[1]外科

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合併症 anchor.png[12]

高血圧[13]症、糖尿病[14]脂質異常症[15]、骨粗鬆症など生活習慣病と類似した合併症を発症します。

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anchor.png[16]

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治療法 anchor.png[20]

原因のほとんどが下垂体腺腫[10]ですので、手術的に下垂体腺腫[10]を摘出することが最も良い方法です。
ただし、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を産生する下垂体腺腫[10]は小さいことが多いため、通常のMRI検査[21]で見つけにくい場合もあります。一度手術をした後でも、腫瘍が再発した場合には、再度手術を考慮します。

下垂体腺腫[10]から産生されるACTHを確実に抑える薬がないため、副腎に作用して直接にコルチゾール産生を抑える薬を用います。

下垂体腺腫[10]に対して放射線療法を試みる場合もありますが、副作用として正常な下垂体[1]機能が損なわれる下垂体[1]機能低下症を発症することがあります。


Last-modified: 2019-03-28 (木) 18:16:33 (JST) (1849d) by kondo