セレギリン塩酸塩(Selegiline hydrochloride) [1]
パーキンソン病[2]治療剤
選択的MAO-B(モノアミン酸化酵素B型)阻害剤で、脳内のドパミンの分解を防ぐことによって、ドパミン量を正常なレベルに近づけ、パーキンソン病[2]症状を改善します。 通常、パーキンソン病[2]にレボドパ含有製剤との併用療法で使用されます。
- レボドパ含有製剤を併用する場合
通常、成人は1回1錠(主成分として2.5mg)を1日1回朝食後に服用します。2週間ごとに1日1錠(2.5mg)ずつ増量し、最適な維持量(標準1日7.5mg)が決められます。1日量2錠(5mg)以上の場合は1日2回朝食後と昼食後に分けて服用しますが、1日量3錠(7.5mg)の場合は朝食後2錠(5mg)、昼食後1錠(2.5mg)を服用します。年齢・症状により適宜増減されますが1日4錠(10mg)を超えることはありません。本剤は他のレボドパ含有製剤と併用されます。
- レボドパ含有製剤を併用しない場合
通常、成人は1回1錠を1日1回朝食後に服用します。2週間ごとに1日1錠(2.5mg)ずつ増量し、1日4錠(10mg)とします。1日量2錠(5mg)以上の場合は1日2回朝食後と昼食後に分けて服用しますが、1日量3錠(7.5mg)の場合は朝食後2錠(5mg)、昼食後1錠(2.5mg)を服用します。年齢・症状により適宜増減されますが1日4錠(10mg)を超えることはありません。
いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
この薬は舌の上で唾液を含ませ、舌で軽くつぶし、唾液のみで飲むことができます。また、水で飲むこともできます。なお、寝たままの状態では、水なしで飲まないでください。
飲み忘れた場合は、気がついたときすぐに忘れた1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近いときは忘れた分を抜き、次回から指示通りに服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。医師の指示なしに、自分の判断で飲むのをやめないでください。
生活上の注意 [5]
めまい、注意力・集中力・反射機能などの低下が起こることがありますので、車の運転や機械の操作、高所作業など危険をともなう作業はさけてください。
主な副作用として、吐き気・嘔吐、不随意運動(手足が勝手に動く)、幻覚、食欲不振、めまい、ふらつき、発疹などが報告されています。
- 幻覚、妄想、錯乱、せん妄
ないものが見えたり、意識が乱れ正常な思考ができない
- 狭心症[8]
胸の痛み、圧迫感
- 悪性症候群
高熱、意識障害、筋肉のこわばり
- 低血糖[9]
意識障害、意識消失、めまい
- 胃潰瘍
みぞおちの痛み、吐き気、胸やけ