エストラジオール(Estradiol)
経皮吸収型エストラジオール製剤
- エストラーナテープ (製薬会社:製造販売元 久光製薬株式会社/)
作用と効果
女性ホルモンを経皮的に補い、女性ホルモンの低下によって起こる顔のほてり、のぼせ、異常な発汗などの血管運動神経症状を改善します。また、骨吸収を抑制して骨密度を改善します。
通常、更年期障害や卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(ほてり・発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状や、閉経後の骨粗鬆症の治療、性腺機能低下症、性腺摘出または原発性卵巣不全による低エストロゲン症に用いられます。
- 製剤共通
- 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う下記症状
- 血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状
- 閉経後骨粗鬆症
- 性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症
- エストラーナテープ0.72mg
生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整 - エストラーナテープ0.36mg、同テープ0.72mg
凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期
用法・用量
- 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
- 性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。小児では、エストラジオールとして0.09mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。その後、エストラジオールとして0.18mg、エストラジオールとして0.36mg、エストラジオールとして0.72mgへ段階的に増量する。
- 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
通常、エストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、21~28日間、2日毎に貼り替え、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。
- 凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期
通常、エストラジオールとして0.72~5.76mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。
副作用
主な副作用として、乳房緊満感、乳房痛、不正出血、消退出血、帯下、貼った所の紅斑・かゆみなどが報告されています。
重大な副作用
- アナフィラキシー
呼吸困難、蕁麻疹、全身けん怠感 - 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎
下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状があらわれることがある。
その他の副作用
副作用 | 5%以上 | 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
肝臓 | - | 肝機能障害(AST、ALT、Al-P、LDH上昇等) | - | 胆石症、胆嚢疾患、胆汁うっ滞性黄疸 |
生殖系 | 不正出血、消退出血 | 帯下、外陰部腫脹感、外陰部そう痒感、子宮内膜増殖 | - | - |
乳房 | 乳房緊満感 | 乳房痛、乳頭痛、乳腺症 | - | - |
精神神経系 | - | 頭痛、眠気、めまい | 不眠 | 片頭痛 |
循環器・心臓 | - | 動悸 | 胸部不快感、血圧上昇 | 静脈瘤の悪化、血栓症 |
消化器 | - | 嘔吐、嘔気、下痢、腹部膨満感、便秘、心窩部痛 | - | - |
皮膚・皮下組織系 | 一次刺激性の接触皮膚炎(紅斑、そう痒等) | かぶれ、水疱、色素沈着 | - | - |
過敏症 | - | 全身のそう痒、発疹、顔面そう痒、顔面紅斑 | じん麻疹 | アレルギー性接触皮膚炎 |
代謝及び栄養 | - | 浮腫 | - | 体液貯留 |
その他 | - | 腹痛、下腹部痛、関節痛、腰痛、耳鳴、体重の増加、背部痛、けん怠感、トリグリセライド上昇、フィブリノーゲン増加 | 体重の減少、発熱 | 下肢痛、ポルフィリン症の悪化、喘息の悪化、耳硬化症 |
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初版日時: 2015-09-16 (水) 01:33:12
最終更新: 2022-04-05 (火) 17:23:08 (JST) (723d) by kondo
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