C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス (HCV) に感染することで発症するウイルス性肝炎の一つです。
日本人に多いのは1b型で約70%、2a型が約20%、2b型が約10%程度で、1a型はほとんどみられません。1a、1b型はインターフェロンが効きにくいタイプとされています。
ピアス、針刺し事故や刺青、覚醒剤注射の回し打ち、不衛生な状態での鍼治療などで感染します。性行為や母子感染率は、少ないです。
肝臓内科
AST、ALT異常の疑われる疾患
HCV RNA定性検査が陽性でAST(GOT)とALT(GPT)に異常があれば、C型慢性肝炎と診断されて治療することになります。HCV RNAが陽性でも肝機能の異常がみられない場合は、経過をみるのが一般的です。
各検査の数値により診断します。
C型慢性肝炎は軽い肝炎のまま経過するケースもありますが、約7割は徐々に病気[11]が進行し、治療しないと10~30年でその3~4割が肝硬変、さらに肝がん[7]に移行するといわれています。長期間の炎症で肝臓の細胞が壊れ、それを埋める形で線維成分が増加し、肝臓が硬くなってしまう状態が肝硬変です。
肝硬変になると肝がん[7]が発生しやすくなるだけでなく、食道静脈瘤*2の破裂や肝性脳症*3など、生命に関わる重大な合併症が起こりやすくなります。
C型慢性肝炎の治療法には、C型肝炎ウイルスを体の中から排除して感染からの治癒を目指す原因療法と、肝機能を改善して肝炎の悪化を防ぐ対症療法(肝庇護療法)があります。
インターフェロン製剤を投与して、C型肝炎ウイルスを体の中から排除して感染からの治癒を目指します。いくつかの種類がありますが、いずれも注射剤です。ペグインターフェロン製剤は、週1回の注射で優れた効果を示します。
リバビリン(内服薬)は単独で使用しても効果がありませんが、インターフェロン、ペグインターフェロンとの併用でウイルス排除効果を飛躍的に高めます。
ウイルスを体内から排除する効果はありませんが、肝炎の沈静化を目的として肝機能 AST(GOT)とALT(GPT)を改善します。
グリチルリチン配合剤(注射薬)またはウルソデオキシコール酸(内服薬)が主に使用されます。
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