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PAH 概要
心臓から肺に血液を送るための血管を「肺動脈」といいます。この肺動脈の圧力(血圧)が異常に上昇するのが「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」です。
肺動脈の圧力が上昇する理由は、肺の細い血管が異常に狭くなり、また硬くなるために、血液の流れが悪くなるからです。必要な酸素を体に送るためには、心臓から出る血液の量を一定以上に保つ必要があります。狭い細い血管を無理に血液を流すように心臓が努力するために、肺動脈の圧力(血圧)が上昇します。
症状
体を動かす時に息苦しく感じる、すぐに疲れる、体がだるい、意識がなくなる(失神)などの症状が現れます。
病気が進行すると、「心臓の機能がより低下」するために、足がむくむ、少し体を動かしただけでも息苦しいなどの症状が現れます。
合併症
膠原病、先天性心疾患、肝臓疾患(門脈圧亢進症)
薬
抗凝固薬
ワーファリン錠(一般名:ワルファリンカリウム)
肺動脈性肺高血圧症は、肺血管に血液の固まり(血栓)があって血液の流れを悪くしていたり、心臓でできた血栓が肺に流れてきて、肺血管を詰まらせたりする場合があります。
そのため、血栓予防に血液を固まりにくくする抗凝固薬や抗血小板薬を使用します。.
強心薬
- ドパミン塩酸塩点滴静注液(一般名:ドパミン塩酸塩)
- ドブタミン点滴静注液(一般名:希釈型ドブタミン塩酸塩注射液)
- ジゴシン錠(一般名:ジゴキシン)
- ミルリーラ注射液(一般名:ミルリノン)
- コアテック注(一般名:オルプリノン塩酸塩水和物製剤)
心臓の収縮力を増強する薬です。また血管を広げる作用を併せ持つ薬もあります。
治療法
プロスタグランジンI2(プロスタサイクリン)製剤
- 静注用フローラン(一般名:エポプロステノール)持続静注
プロスタサイクリンは、私たちの体の中で作られている物質で、血管を広げる作用(血管拡張作用)を持っています。
肺動脈性肺高血圧症の患者さんは体内のプロスタサイクリンが不足しているので、これを補うために、プロスタサイクリンを注射します。- この薬は体内に入ると数分内に分解されて作用を失ってしまうため、点滴やポンプを携帯して、体内に薬を送り続ける必要があります。これはプロスタサイクリン持続静注療法と呼ばれます。
エンドセリン受容体拮抗薬
エンドセリンは体内で作られている、非常に強力で持続的な血管収縮作用を持つ物質です。エンドセリン受容体拮抗薬はエンドセリンのはたらきを抑え、その結果、血管を拡張させる経口薬です。
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初版日時: 2016-04-14 (木) 15:19:02
最終更新: 2016-10-23 (日) 15:57:26 (JST) (2714d) by kondo
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