尿の中には体内で不要になった成分がいろいろ溶け込んでいるため、水に比べて比重も重く、浸透圧も高くなっています。腎臓などに障害があると、尿が異常に濃くなったり薄くなったりしますが、その比重や浸透圧を測り、異常を見つけ出す検査です。
腎臓では、まず糸球体でおおまかな血液の濾過が行われ、尿が次に通過する近位尿細管で体に必要な成分を再吸収して、さらに遠位尿細管で水分を吸収して尿を濃縮しています。
この検査は、主に遠位尿細管の水分を吸収する能力を反映するため、腎機能を推測することが出来ます。但し、水分摂取の量や汗の量などによっても尿の濃さは変わり、比重も浸透圧も異なってきます。必ずしも正確な数値が出るわけではないので、この検査だけで異常かどうか診断することはできません。
尿比重は、電解質[4]に反応する試薬を用いた試験紙に尿をつけて色の変化で判定します。
尿浸透圧は、浸透圧計で測定します。試験紙で比重を測定するより、浸透圧のほうが正確な結果が得られますが、試験紙で手軽に行えるため、現在では尿比重が主に用いられています。
尿の出始めと終わりを避けて中間尿をとります。水分を多く摂ったり、汗をかいたときは、事前に伝えてください。
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