- 膵リパーゼ
- 何がわかるのか
- どのような検査か
- 検査を受ける時の注意
- 検査結果の判定
- 異常な場合に疑われる病気
膵臓から分泌され、中性脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解する酵素で正確には膵リパーゼといいます。リパーゼには、他にタンパクリパーゼ、肝リパーゼがありますが血清リパーゼといわれたときは膵リパーゼをさします。
何がわかるのか [2]
膵臓の細胞が破壊されると血液中にリパーゼが増えるため膵炎など膵臓の病気[3]を調べる重要な検査となっています。
アミラーゼ[4]同様に変動しますが、リパーゼは膵臓の病気[3]だけに変化を示します。
どのような検査か [5]
血液を遠心分離器にかけ、血清部分を自動分析器で測定します。
検査を受ける時の注意 [6]
当日は、通常通り飲食してかまいません。
検査結果の判定 [7]
激しい腹痛を起こしたときに、リパーゼを測定して異常値を示せば膵臓の病気[3]を考えます。急に4~5倍に上昇したときには急性膵炎、2~3倍に上昇して持続したときには慢性膵炎、膵臓がん[8]、膵膿胞などが考えられます。また、肝臓病でも軽度の上昇がみられ、腎不全により排泄が低下すると持続的に高値を示します。
常にアミラーゼ[4]の値と比較検討されますが、リパーゼの比が高いときにはアルコールによる膵炎を考えます。また、膵炎が回復する際、リパーゼが正常値に戻るのが1~2週間遅れますので回復の指標になります。
- 高値
急性膵炎、慢性膵炎、膵臓がん[8]、膵膿胞、肝硬変、腎不全など。
- 低値
慢性膵炎や糖尿病[10]で膵臓の機能が著しく低下したときなど。