シプロキサン錠

作用と効果

細菌のDNA合成を阻害して殺菌的溶菌作用を示すニューキノロン系の抗菌剤です。通常、皮膚感染症、呼吸器感染症、泌尿器感染症、耳鼻科領域の感染症、眼科領域の感染症など、広い範囲の感染症に使用されます。

• 適応菌種
  シプロフロキサシンに感性のブドウ球菌属，レンサ球菌属，肺炎球菌，腸球菌属，淋菌，炭疽菌，大腸菌，赤痢菌，シトロバクター属，クレブシエラ属，エンテロバクター属，セラチア属，プロテウス属，モルガネラ・モルガニー，プロビデンシア属，インフルエンザ菌，緑膿菌，アシネトバクター属，レジオネラ属，ペプトストレプトコッカス属

• 適応症
  表在性皮膚感染症，深在性皮膚感染症，リンパ管・リンパ節炎，慢性膿皮症，外傷・熱傷及び手術創等の二次感染，乳腺炎，肛門周囲膿瘍，咽頭・喉頭炎，扁桃炎，急性気管支炎，肺炎，慢性呼吸器病変の二次感染，膀胱炎，腎盂腎炎，前立腺炎（急性症，慢性症），精巣上体炎（副睾丸炎），尿道炎，胆のう炎，胆管炎，感染性腸炎，バルトリン腺炎，子宮内感染，子宮付属器炎，涙のう炎，麦粒腫，瞼板腺炎，中耳炎，副鼻腔炎，炭疽

用法・用量

シプロフロキサシンとして、通常成人1回100～200mgを1日2〜3回経口投与する。
なお、感染症の種類及び症状に応じ適宜増減する。
炭疽に対しては、シプロフロキサシンとして、成人1回400mgを1日2回経口投与する。

副作用

主な副作用として、発疹、胃不快感、下痢、嘔気、食欲不振、光線過敏症、蕁麻疹、かゆみ、発熱、発赤、浮腫、貧血、点状出血などが報告されています。

重大な副作用

• ショック、アナフィラキシー
  呼吸困難、浮腫、蕁麻疹　等があらわれることがある。
  顔面蒼白、冷や汗、めまい
• 大腸炎
  偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。
  腹痛、頻回の下痢、血便
• 横紋筋融解
  筋肉痛、脱力感、CK（CPK）上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。
  手足の筋肉の痛み、脱力感、赤褐色尿
• 間質性肺炎
  発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがある。
• 低血糖
  空腹感、冷や汗、動悸
• 骨髄抑制、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少

• 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
  劇症肝炎、著しいAST（GOT）、、ALT（GPT）等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

• 中毒性表皮壊死融解症（Toxic Epidermal Necrolysis：TEN）、皮膚粘膜眼症候群（Stevens-Johnson症候群）、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症

• 急性腎障害、間質性腎炎
• 痙攣
• アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
  腱の疼痛や炎症
• 錯乱、抑うつ等の精神症状
• 重症筋無力症の悪化
• 血管炎
• QT延長、心室頻拍（Torsades de pointesを含む）
• 大動脈瘤、大動脈解離

その他の副作用

副作用	5％以上	0.1～5％未満	0.1％未満	頻度不明
血液及びリンパ系障害	-	好酸球増多	白血球減少，赤血球減少，ヘモグロビン減少，ヘマトクリット減少	貧血，血小板増加，白血球増加，点状出血，プロトロンビン量増加，溶血性貧血
肝臓	-	AST（GOT）上昇，ALT（GPT）上昇，Al-P上昇，LDH上昇，γ-GTP上昇	-	-
腎臓	-	-	BUN上昇，クレアチニン上昇	血尿，結晶尿
精神神経系	-	-	振戦，頭痛，めまい，眠気	無力症，不眠症，不安，発汗，悪夢，幻覚，精神病，失調，末梢性ニューロパシー（しびれ感等），筋緊張亢進，頭蓋内圧亢進，激越，意識障害
感覚器	-	-	眼内異物感，味覚異常	無嗅覚，嗅覚錯誤，一過性難聴，耳鳴，視覚異常
循環器・心臓	-	-	-	頻脈，失神，ほてり，低血圧，片頭痛
消化器	-	食欲不振，下痢，胃不快感，嘔気	口内炎，嘔吐，腹痛，腹部膨満感	消化不良，膵炎
過敏症	-	発疹	光線過敏症，蕁麻疹，そう痒，発熱，発赤（結節性紅斑），浮腫（末梢，血管，顔面，咽頭）	固定薬疹，血清病様反応
筋骨格系及び結合組織障害	-	-	-	-
その他	-	-	関節痛，倦怠感，筋肉痛	モニリア症，呼吸困難，胸痛，背部痛，関節障害，高血糖，筋無力症，CK（CPK）上昇

ジェネリック医薬品

• シバスタン錠
• シプキサノン錠
• フロキシール錠
• シプロフロキサシン錠
• シプキサノン錠
• ジスプロチン錠
• プリモール錠