クレアチニンは、アミノ酸が筋肉の中でエネルギーとして燃焼したあとに生じる老廃物で、腎臓の糸球体から排泄されて、尿中に出ていきます。そのため、糸球体に障害があると十分排泄されず、血液中に増加します。
腎臓の中に約100万個ある糸球体は、血液中のいろいろな成分をこし分ける働きがあります。タンパク質や赤血球、白血球は糸球体を通過しませんが、水やブドウ糖、老廃物などは糸球体を通過し、尿の元になります。ところが、高血糖[3]が続くと、糸球体の組織が粗くなると同時に最小血管が動脈硬化を起こします。
そのため、タンパク質のような大きな物質も通り抜けてタンパク尿が出たり、尿をつくる働きが低下して尿量が少なくなったりして、老廃物が体内に貯まっていき、尿毒症になったりします。
腎臓機能の低下、特に糸球体の障害を測定することができます。この値は食事や水分摂取の影響を受けにくいので、糸球体機能を正確に反映します。
但し、糸球体の濾過能力が30~40%ぐらいまで低下しないと変化が見られないので、軽度の腎機能障害の判定には適しません。軽度の腎機能障害を見るには、クレアチニン・クリアランス[5]を行います。
血液を採取して、酵素を利用した試薬を加え、比色計で色の変化を測定します。
食事の普段通りにかまいませんが、検査の前日や当日は激しい運動はしないようにします。
筋肉量の多い人は高くなり、女性の場合は男性より10~20%低値になります。一般に中程度の腎不全では、1.5mg/dlを超え、重症では2.4mg/dl以上になります。そして、クレアチニンの値が5mg/dlを超えると回復は難しくなり、10mg/dlが人工透析を始める一つの目安になります。
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