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概要 anchor.png

筋肉を動かす運動神経の障害のため、急に手や足に力が入らなくなる病気です。手足のしびれをしばしば伴います。

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原因 anchor.png

自分免疫システムが異常となり自分の神経を攻撃するためと考えられています。血液検査で、神経の糖脂質という物質に対する抗体が、約60%の人に認められます。その他にリンパ球などの細胞成分やサイトカインなどの液性成分も関わっていると考えられます。

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症状 anchor.png

多くの場合、風邪をひいたり下痢をしたりした後1~2週経過後に症状が始まります。両手両足に力が入らなくなり、動かせなくなります。また多くの場合に手足の先にしびれを感じます。顔面の筋肉や目を動かす筋肉に力が入らなくなったり、呂律がまわらなくなったり食事を飲み込みにくくなったりすることもあります。場合によっては呼吸ができなくなることもあります。
症状は、2~4週以内にピークとなり、その後は改善していきます。

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診療科 anchor.png

神経内科

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検査 anchor.png

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神経学的診察 anchor.png

神経内科医が神経の異常を詳しく診察します。これで大体どういう病気の可能性があるかわかりますので、その後に必要な検査をします。ギラン・バレー症候群の場合、症状の経過をお聞きすることもとても重要です。

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筋電図検査 anchor.png

筋電図検査は末梢神経が障害された結果、伝わる速度が遅くなったり、伝わらなくなってしまっている部分がないかをチェックします。ギラン・バレー症候群の診断においては非常に重要な検査で、脱髄型なのか軸索障害型なのかの鑑別にも有用な検査です。

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血液検査 anchor.png

発症早期に自己抗体である抗糖脂質抗体が検出されることがあります。他の末梢神経障害を来す疾患の除外のためにも必要です。

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髄液検査(腰椎穿刺検査) anchor.png

腰椎の間に穿刺針を刺して髄液を採取し、圧・外観・細胞数・糖・蛋白などを調べる検査です。主に、髄膜炎脳腫瘍やクモ膜下出血などの際に行われますが、ギラン・バレー症候群の診断のためにも有用です。
病気の初期には異常を認めないことが多いですが、1週間以後には細胞数の増加を伴わない、蛋白の上昇を認めるようになります。

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診断 anchor.png

ギランバレー症候群の診断基準(NINCDS)

I.診断に必要な特徴

  • A 一肢以上の進行性の筋力低下:両下肢の軽微な筋力低下から四肢、躯幹の完全麻痺、球麻痺、顔面神経麻痺、外眼筋麻痺までその程度は様々で、軽い失調を伴うことも伴わないこともある。
  • B 深部反射の消失:全身性の深部反射の消失が原則であるが、ほかの臨床症状に矛盾がなければ上腕二頭筋、膝蓋腱反射が低下し、四肢遠位部の深部反射の消失でもよい。

II.診断を強く支持する特徴

  • A 臨床的特徴(重要順)
  1. 進行:筋力低下は急速に発現し進行するが、4週までには進行は停止する。約50%の例では2週までに、80%は3週までに、90%以上の例では4週までに筋力低下が最高となる。
  2. 比較的対称性:左右対称性に関しては絶対的なものではないが、通常一肢が障害された場合、対側も同様に障害されることが多い。
  3. 軽微な感覚障害の徴候を認める。
  4. 脳神経障害:顔面神経麻痺は約50%にみられ、しばしば両側性である。その他の脳神経の障害もみられ、とくに舌や嚥下筋の支配神経、ときに外眼筋の神経支配が障害される。また5%以下の症例では外眼筋支配神経やその他の脳神経障害で発症することがある。
  5. 回復:通常症状の進行が停止した後、2~4週で回復し始めるが、数カ月も回復が遅れることもある。ほとんどの症例は機能的に回復する。
  6. 自律神経障害:頻脈、その他の不整脈・起立性低血圧・高血圧・血管運動障害などの存在は診断を支持するが、これらの所見は変動しやすい。これらの症状については、肺梗塞などの他の原因によるものを除外する必要がある。
  7. 神経炎の発症時に発熱を認めない。

非定型例(順不同):略

  • B 診断を強く支持する髄液所見(蛋白細胞解離)
  1. 髄液蛋白:発症1週間以降で髄液蛋白が増加している。
  2. 髄液細胞:単核球で、10/mm3以下。

非定型例:略

  • C 診断を強く支持する筋電図所見
    経過中、症例の80%に神経伝導速度の遅延あるいは伝導ブロックを認め、伝導速度は正常の60%以下となることが多い。しかしすべての神経が均等に障害されるのではない。(以下略)

III. 診断に疑いをもたらせる所見

  1. 高度で持続性の非対称性筋力低下
  2. 持続性の膀胱または直腸障害
  3. 発症時の膀胱または直腸障害
  4. 髄液細胞が単核球で、50/mm3以上。
  5. 髄液細胞で多核球の存在。
  6. 明瞭な感覚障害レベル。

IV. 診断を除外する所見

  1. 揮発性有機溶剤の乱用した既往、塗装用ラッカー蒸気の吸入、接着剤の吸入など。
  2. 急性間欠性ポルフィリン症の診断を示唆するポルフィリン代謝異常。
  3. 最近の咽頭、皮膚のジフテリア感染の既往、臨床所見の存在。
  4. 鉛中毒性ニューロパチーに合致する臨床的特徴(非対称性の垂れ手を伴った上肢の筋力低下)。
  5. 純粋な感覚障害のみの徴候。
  6. ポリオ、ボツリヌス中毒、ヒステリー性麻痺、中毒性ニューロパチー(例えば有機燐化合物)など。
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病期 ステージ anchor.png

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合併症 anchor.png

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  • 薬名(一般名:)
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治療法 anchor.png

特に症状のピークの時には人工呼吸器を用いたり血圧の管理を行ったりといった全身管理が重要です。

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血漿交換療法 anchor.png

血液浄化療法には単純血漿交換療法、二重膜濾過法、免疫吸着療法があります。その中で単純血漿交換療法は大規模な試験により、ピーク時の症状が軽くなったり、症状の回復が早まることが確認され、ギラン・バレー症候群の確固たる治療法として確立しています。
血液から血球を除いた液体成分である血漿(けっしょう)を遠心分離器・半透膜などを用いて分離し、血漿中の有害物質を取り除いてから体内に戻す治療法です。

単純血漿交換療法では、分離した血漿を全て廃棄し、代わりにアルブミン溶液を補充します。回数は重症度に合わせて2~4回を一日おきに行います。

  • 副作用
    血圧低下・感染症・静脈血栓症など
  • デメリット
    体外に血液を取り出すためにカテーテル(細い管)を血管内に挿入する必要があります。また、血漿の分離のために装置・設備を要します。
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免疫グロブリン大量療法 anchor.png

ヒト免疫グロブリン0.4g/kgを5日間連続して点滴する治療です。一回の点滴には4~6時間を要します。副腎皮質ステロイドとの併用でより高い効果が得られる可能性が指摘されています。

  • 副作用
    ショック、頭痛、筋痛、急性腎不全、血栓塞栓症など
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リハビリテーション anchor.png

回復時期にはリハビリテーションが大切です。

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